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2018.6.13 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 6月 /

原始林にのびる夢の道 富士山有料道 舗装工事はじまる

 富士山有料道路の舗装工事が始まった。東京オリンピックに備え、県が総工費16億円で昨年3月着工した県営有料道路は工事が順調に進み、このほど第2工区のアスファルト舗装工事に着手した。すでに約200メートルの区間にわたって自動舗装機がアスファルトを打ち込み、原始林の中に夢のドライブウエーをつくり出している。

 原始林を20メートル幅にきりひらいて第2工区7.2キロと第3工区8キロの舗装止めと整地をほとんど完了、現在3合目から約3キロほど登った海抜1800メートルの第4工区までブルドーザーで道をきり開いている。また途中にかける橋も3カ所橋台の建設をはじめるなど工事は予定より順調に進み毎日130人が名工、秋島両建設の土木機械を使って突貫工事をつづけているが、有効幅は6.5メートルで3台の車が並んで走ることができる。

 舗装に使う砂や石は毎日数10台のダンプが釜無川から採取し御坂峠を越えて工事現場まで運んでいるが、有料道路建設事務所の話では、この運搬費が完成するまでには大変な額になるという。なお2合目スキー場のほか途中に4カ所ほど駐車場もつくるが、5合目小御岳までの有料道路29.8キロが完成するのは気候の関係で38年暮れになると事務所でもいっており、開通すれば河口湖畔から1時間足らずで5合目まで登れる。 【当時の紙面から】

(1962年6月13日付 山梨日日新聞掲載)
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