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2018.2.27 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 2月 /

「ミレーの絵」「富士山」 ジャンボ貴石画で歓迎 甲府駅の南北通路に設置

 甲府駅南北自由通路のコンコースに4月から、ミレーの絵と富士山をテーマにした2種類の貴石画が飾られる。大きさは、いずれも20平方メートル。製作費は2000万円で、国際興業山梨グループ(小佐野代表)がスポンサーとなった。

 このジャンボ貴石画は、コンコースの南側と北側の壁に飾られるもので、三角形で底辺10メートル、高 さ3.6メートル。北側の貴石画はミレーの「夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い」。県立美術館に展示されている絵を貴石画で表現する。南側は盆地から眺めた富士山。富士を背景に山並み、ブドウ、雲、夕焼けが描かれる。

 甲府市が昨年夏ごろから、県内企業を対象に壁画のスポンサーを呼び掛けたところ、今年になって国際興業山梨グループが原甲府市長に「新しい甲府駅にふさわしい企画」として協力を申し入れた。

 現在、甲府市住吉の丹沢貴石工芸館(丹沢社長)で、県宝石研磨工業協同組合・貴石工芸部会の5人のスタッフが製作している。

 丹沢社長の話では、ミレーの絵については、当初「落ち穂拾い」や「種をまく人」などの案もあったが、 壁画の形が三角形のためそれに合った絵の「夕暮れー」に落ち着いた。また富士山の製作にあたっては「強く富士をイメージすると俗っぽくなる」(丹沢社長)として、富士を遠くに描き、手前に紫水晶でブドウ、 白水晶で雲を表現するなどして工夫を凝らしている。

 甲府市は「地場産業の振興を貴石画でPRしたい。ジャンボな壁画なので、甲府市のイメージアップになる」と話している。【当時の紙面から】

(1985年2月27日付 山梨日日新聞掲載)
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