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2018.4.21 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 4月 /

ゲート前でUターン 富士山有料道路 マイカー規制始まる

 富士山の土石流復旧工事に伴う県営富士山有料道路(富士スバルライン)のマイカー規制が20日始まった。初日は平日で曇りがちだったせいか、観光客は少なめ。大きなトラブルはなかったが、県外への事前広報が浸透していず、規制を知らない県外からのマイカー客や外国からの団体客を乗せた自家用バスが料金所前で引き返す光景も見られた。

 管理事務所によると、同日午前9時から午後4時までに、料金所を通過した観光バスは13台、タクシーが2台。規制を知らずに来たマイカーは、約100台が料金所前で引き返した。事務所には路線バスの料金や、発着時間などの問い合わせが寄せられた。

 スバルラインはこの時期、通常ならば午前9時から通行できる。マイカー行楽客は、料金所で係員からチラシを受け取り、残念そうにUターンしていた。

 県は富士五湖周辺に通行止めや駐車場の位置などを知らせる案内板74基を設置している。事務所はゴールデンウイークには混乱も予想されるため、不備な点をリストアップして改善していくという。

 東京都武蔵野市から来た会社員男性(27)は「土石流のことも工事によるきょうからの規制も知らなかった。仕方ないので東富士五湖道路を通って帰る」と残念そう。

 周辺のホテルは「今はマイカーで来る観光客がほとんど。マイカー客を見込んだ業者も多い。通行止めのため静岡側へ回ってしまう人も多く出そう。ゴールデンウイークから夏にかけて大打撃を受けそうだ」と影響を心配していた。

 規制は1994年の工事完成まで、料金所から4合目までのマイカーの乗り入れを全面禁止にしている。

 期間中通行できるのはバス、ハイヤー、タクシーなど緑ナンバーの営業者のみとなる。 【当時の紙面から】

(1993年4月21日付 山梨日日新聞掲載)
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