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2018.10.16 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 10月 /

マリモ調査に着手 山中湖村教委 30年ぶり、分布状態も

 南都留郡山中湖村教委は、山中湖に生息するフジマリモの分布実態調査に乗り出した。約30年前に発見され、県の天然記念物に指定されて以後、今回のような本格的調査は初めて。ママの森沖、桂川水門沖など湖水のゆう水場所を重点的に調べ、現在の生息環境や分布状況をチェックする。調査後は報告書などにまとめ、改めてマリモの保護に努める方針だ。

 山中湖のフジマリモは、昭和31年に発見された。湖の中央から東方にかけて水深3-5メートルのところで多く生息し、ゆう水により回転して丸くなる。大きさは直径1-4センチ。マリモは従来、北海道、千島、樺太、ノルウェーなど高緯度寒冷地に産すると考えられていたため、発見時は「世界最南端」と話題になり同33年県天然記念物に指定された。

 今回の調査は「指定後30年近くたった現在、改めて生息環境と分布地点を調べるのが最大の目的」(同村教委)。県文化財保存事業の補助を受け、県教委文化課や県文化財審議委員会なども同行している。調査は7日と16日の2回行い、①ママの森②日銀寮③役場前④桂川水門-の各沖合が重点個所。甲府水中クラブのダイバーを動員し、水深3メートルほど潜ってフジマリモを採取するほか、水中カメラなどで分布や環境を調べる。

 7日の調査で、ママの森沖合30メートル、水深2-2.5メートルのところにフジマリモが帯状に分布しているのを確認。このうち直径3センチのマリモを11個採取した。現在、植松春雄山梨生物同好会長(県教委嘱託)らが鑑定している。16日は、役場前沖と桂川水門沖にダイバーを潜り込ませる。

 同村教委は「今回のような本格的な調査は、久しく行っていない。汚染などで湖水の環境が変化しているなかで、改めてフジマリモの保護に努めたい」と話している。 【当時の紙面から】

(1984年10月16日付 山梨日日新聞掲載)
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