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2018.9.19 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 9月 /

富士山5合目の環境保護推進、連絡会議が発足 地元と県

 富士山5合目周辺一帯の自然環境と景観を自然保護の観点から検討して、快適な利用環境づくりを目指す「富士山五合目周辺利用適正化連絡会議」(会長・渡辺皓彦富士吉田市長)が18日、県環境局の呼び掛けで発足した。同市内の富士吉田市外二ケ村恩賜林組合事務所で第1回会議を開いた。

 会議は①5合目施設周辺の自然環境保護、景観の保全②富士山5合目周辺の総合的な管理、指導を実施するための「総合センター」の設置、運営方針の策定③ごみ対策など利用環境の適正化対策-などについて検討を重ねる。

 会議には県環境局、富士吉田市外二ケ村恩賜林組合、近隣市町村長ら約40人が出席。活動計画などを話し合った。県企業局が計画している5合目立体駐車場建設に反対している「富士山環境保全を考える会」「富士山の緑を愛する会」の代表も参加した。

 今後、自然環境保全、総合管理センター設置運営、利用環境適正化対策、公園利用指導の4部会に分け、現地調査、課題分析などを討議し、全体会議で報告をまとめた後、県に提出する方針。

 富士山の環境問題では5合目立体駐車場計画をめぐり反対運動が起きるなどしている。このため同会議は富士山の環境を守ることを基本に検討する。

 会議では自然保護団体などが「富士山5合目の立体駐車場建設計画の是非問題にも取り組むのか」と質問し、県環境局は「自然保護の観点から当然取り組まなければならない」と回答した。県企業局が呼び掛け8月10日に地元市町村と県で発足した「富士スバルライン自動車利用適正化連絡協議会」は5合目駐車場などの整備を前提に問題を解決していくのが目的であり、同協議会との違いを強調した。 【当時の紙面から】

(1992年9月19日付 山梨日日新聞掲載)
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