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2019.2.26 所属カテゴリ: 山日紙面で見る富士山 / 2月 /

丸木舟保存館が完成 西湖 観光客らに近く公開

 足和田村が西湖の野鳥の森公園に建設を進めていた村指定文化財・丸木舟の保存館が完成、村は近く、舟を同館に運び一般に公開する。

 同館は木造平屋建てで、床面積約53平方メートル。樹海ギャラリーの東側に建てた。保存館は外観を昔の民家のイメージにし、緑に囲まれた公園の環境にマッチさせた。室内はすき間を完全にふさぎ、害虫などが浸入できないようになっている。屋根は室内の湿度、温度を一定に保つカヤぶきになっている。舟は杉の丸太の上に置く。

 住民から「村の財産である丸木舟を好条件な場所で管理するとともに広く一般に公開できる場所を造ってほしい」との要望があり、昨年7月から約1006万3000円かけて工事を進めていた。

 舟はこれまで、西湖地区の公民館内に保存、観光客らに公開していなかった。丸木舟は全長約11メートルと大型のため、現在、運搬方法を検討している。丸木舟は1981年に地元のダイバーが西湖底で発見。村職員らが引き上げ、1982年7月に村文化財に指定された。富士五湖地方では鎌倉時代から明治時代中期にかけて丸木舟が使われていたという。 【当時の紙面から】

(1993年2月26日付 山梨日日新聞掲載)
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