2021.3.22

富士眺望、渋滞緩和へ工夫

「須走-御殿場」バイパス公開

富士山が前景に広がる須走道路・御殿場バイパス=静岡県御殿場市内

富士山が前景に広がる須走道路・御殿場バイパス=静岡県御殿場市内

 県内の中央自動車道・東富士五湖道路と新東名高速道路とを結ぶ「須走道路・御殿場バイパス」(静岡県、5.2キロ)が19日、4月10日の開通を前に公開された。国土交通省の職員や中日本高速道路の社員が現地で、渋滞緩和や富士山の景観確保のために施された設備について説明した。

 山梨、静岡両県の報道陣を対象に同バイパスを公開。大部分が片側1車線だが、仁杉ジャンクション(JCT)(静岡県御殿場市)-水土野インターチェンジ(IC)(同)間の上り線の一部は、富士山麓に向けて勾配が急になるため、渋滞緩和策として片側2車線にしたことを、国交省の職員らが説明した。

 また観光客も通行するため、車の中から富士山を望むことができるよう、中央分離帯や道路脇はガードレールの代わりにパイプをつなぎ合わせた「ガードパイプ」を設置したという。

 同バイパスは、新東名高速道路新御殿場IC-御殿場JCT間と同じ4月10日午後4時に開通。これにより、山梨県内の中央道・東富士五湖道路から新東名高速道路に同バイパスを経由して乗り入れができる。

 国交省沼津河川国道事務所によると、同バイパスの供用により、富士吉田市役所から静岡県沼津市役所までの車での所要時間は10分短縮され1時間4分になる。担当者は「山梨と静岡のアクセスがこれまで以上に便利になる。渋滞緩和や観光交流につなげていきたい」と話している。

(2021年3月20日付 山梨日日新聞掲載)

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