2021.8.05

富士登山者6割減

7月19年比 緊急宣言影響か

コロナ禍で登山者数が少ない中、登山を楽しむ人たち=富士山8合目(7月1日)

コロナ禍で登山者数が少ない中、登山を楽しむ人たち=富士山8合目(7月1日)

 県や富士山の地元市町村などでつくる富士山安全指導センター運営協議会は2日、富士山吉田口登山道が開山した7月1日から1カ月間の登山者数は2万3072人で、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年同期と比べ約6割減少したと発表した。関東甲信地方が梅雨開けした7月16日以降、登山者は増加したが、コロナ前より少ない状況が続いている。

 センター事務局の富士吉田市によると、登山者数は6合目のセンターでのスタッフの目視によるカウントと、6合目の山小屋前に設置した自動で通過者を記録する赤外線カウンターの合計値。今季は前回開山した19年の同期と比べ、6万1240人の37.7%にとどまった。

 登山者数が最も多かったのは梅雨開け後、最初の週末だった17日で2731人。ただ、19年の同期間で最も多い日(4732人)の6割に満たなかった。県内の観光地がにぎわった東京五輪開幕に伴う連休初日の22日は2592人で2番目の多さだった。

 市担当者は「天気は安定してきたが、緊急事態宣言が出ている地域があり、登山者数の動向は読めない」としている。

 開山期間は9月10日まで。現在、5合目につながる富士山有料道路(富士スバルライン)は31日までマイカー規制中。マイカー利用者は富士吉田市上吉田の富士山パーキング(県立富士北麓駐車場)でシャトルバスに乗り換える。

(2021年8月3日付 山梨日日新聞掲載)

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