2021.8.15

たいまつ完成、火祭り待つ 富士吉田

26、27日の吉田の火祭りで使用するために、完成したたいまつを確認する世話人ら=富士吉田木材流通センター

26、27日の吉田の火祭りで使用するために、完成したたいまつを確認する世話人ら=富士吉田木材流通センター

 日本三奇祭の一つで、400年以上の歴史を誇る「吉田の火祭り」(26、27両日)に向け、祭りで燃やすたいまつの製作が完了した。職人らが富士吉田市内の作業所で7月上旬から作業を始めて約90本を製作。8月17日には会場への運搬を始める。

 たいまつは高さ約3メートル、重さ200キロ以上。ヒノキの芯をアカマツのまきなどで囲み、「経木」と呼ばれるアカマツなどの薄い皮で外周を覆っている。同市新西原2丁目の富士吉田木材流通センターで、職人4人とセンターの従業員らが製作に当たった。

 祭りの運営などを担当する地元の世話人もたいまつ3本を製作。11日には世話人4人が自ら作ったたいまつの仕上がりを確認した。世話人長老の一人の佐々木稔さん(41)は「去年は中止だったので、今年、コロナ禍でも神事を開催できることをありがたく思う」と話していた。

 たいまつは火祭り当日、国道139号(富士みち)などで燃やされ、富士山の夏山シーズンに終わりを告げる。主催する北口本宮冨士浅間神社やふじよしだ観光振興サービスは、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、県内外から訪れる一般見物客の観覧自粛を呼び掛けている。

(2021年8月13日付 山梨日日新聞掲載)

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