2023.5.22

富士登山安全を徹底

運営協議会 関係機関と連携

 富士山6合目の富士山安全指導センター運営協議会は19日、富士吉田市民会館で総会を開いた。会長を務める堀内茂市長は今夏、富士山への弾丸登山者が増加する可能性があるとして「適正な登山者で、安心安全、快適な富士山にするため、連携して指導を徹底していきたい」と関係機関に協力を求めた。

 堀内会長は冒頭のあいさつで、山小屋に宿泊できず、弾丸登山で山頂を目指す登山者が増加することに懸念を示した。また、多くの登山者が訪れることによって「登山道での将棋倒しなど命に関わる事件、事故の危険性をはらむ」と指摘。傷病者対応として、8合目救護所の医療体制を強化する考えも示した。

 総会では今夏、6カ国語による安全啓発チラシを配布するほか、自動体外式除細動器(AED)の増設などの本年度の事業計画案を承認した。

 富士山の山開きは7月1日に予定され、6月下旬の登下山道調査で最終判断される見通し。この日は富士山及び周辺美化推進協議会と吉田口下山道7合目公衆トイレ維持管理運営協議会の総会も開かれ、ともに事業計画を承認した。

 堀内会長は総会後の取材に「5合目以上の人員抑制を考えないといけない」と話し、登山道を管理する県に対応策を求める考えを示した。

(2023年5月20日付 山梨日日新聞掲載)

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