富士登山予約２０日から　専用サイトで１人２０００円

　山梨県は１３日、今夏から富士山吉田口登山道で導入する登山の事前予約システムについて、２０日午前１０時から予約を受け付けると発表した。専用サイトで予約でき、予約と同時に通行料１人２千円の決済が必要。予約枠は１日３千人で、自己都合でのキャンセル、変更への返金はしない。

　県富士山保全・観光エコシステム推進グループによると、山梨、静岡両県と環境省が運営する富士登山オフィシャルサイトで登山前日の午後１１時５９分まで予約可能。日本語、英語、中国語に対応する。１回の予約で最大１００人分を確保できる。
　空予約などを防ぐため、予約と同時の事前決済とした。任意の富士山保全協力金（入山料）千円も同時決済が可能。自己都合でキャンセルや変更はできず、返金もしない。悪天候や災害などで県側がゲートを閉めた際は返金に応じる方針で、富士山有料道路（富士スバルライン）が終日通行止めとなった場合などが想定されるという。
　予約は任意。予約枠は通行規制となる上限１日４千人より千人少ない人数にした。前日までに埋まらなかった場合は当日受け付けに回す。ゲートが閉まる午後４時以降は、予約があっても山小屋宿泊者以外は通行できない。通行料支払いが全額免除の修学旅行や遠足で訪れた小中高校生、障害者とその介護者はシステムの対象外だが、事前に県へ電話で申し込めば予約できる。
　予約時は「日帰り」か「山小屋宿泊」を選択し、日付を指定して人数などを入力する。登録したメールアドレスに届いたＱＲコードを登山当日に５合目総合管理センター窓口の専用端末にかざし、同センター付近に設けるゲート通過に必要な通行料支払いを証明するリストバンドを受け取る。
　問い合わせは県富士山吉田ルート専用ダイヤル、電話０５５（２２５）３９５６。午前９時～午後５時半で、日本語と英語に対応している。

(2024年5月14日付 山梨日日新聞掲載)