内装に各社モチーフ/席自由化 富士急行本社 発想養う社屋へ改装

フリーアドレスの席を設けた2階=富士吉田市新西原5丁目

鉄道をテーマにしたエリア。改札口のオブジェや車体をデザインした半個室がある=富士吉田市新西原5丁目
富士急行(堀内光一郎社長)は、富士吉田市新西原5丁目の本社社屋のリニューアルを進めている。改装したフロアには、バスや鉄道などグループ各社のモチーフを内装に取り入れ、自由に席を選べる「フリーアドレス」を導入した。社員のコミュニケーションの活発化を図り、わくわく感のある空間で新しい発想の喚起につなげる狙い。
4階建て社屋の2、4階のリニューアルを終えた。2階は「社員がわくわくし、行きたくなる会社にしたい」(担当者)との思いから、内装に各社のモチーフを採用した。
電車をテーマにしたエリアは、改札口のオブジェを設け、電車の車体をデザインした半個室を設置。富士急ハイランドの芝生エリアをイメージしたスペースや、観光遊覧船を模した会議室などもある。古い船をオブジェとして飾ったほか、社員が外出予定を表示するボードは古いバス停標識を活用した。
フリーアドレスは、上司と部下や、部署間の垣根を越えてコミュニケーションを取りやすくし、東京本社など複数拠点で業務に当たる社員も働きやすい環境にしようと整備。2階はフロアの半分ほどにフリーアドレスのスペースを用意した。休憩や食事にも使うことができる。
残り半分は本社の経営管理部署などとグループ3社が使用。原則部署ごとのフリーアドレスになっている。4階には書庫をまとめた。
今後、来春までに3階と来客対応もする1階の改装を順次行う予定。
(2025年6月20日付 山梨日日新聞掲載)