2025.8.28

県内1~7月106件、前年比1.5倍 山岳遭難最悪ペース

専門家「準備不足の登山者増」

 山梨県内で山岳遭難の発生件数が過去10年で最多ペースとなっていて、県警などが注意を呼びかけている。1~7月の遭難件数は106件で、前年同期比1・5倍に増え、過去10年で最多だった2017年(81件)を上回っている。特に南アルプス山系では、1~7月の遭難件数が前年の2・8倍に急増。梅雨の時期に天候に恵まれたことで登山者が増えたことが一因とみられ、県警などは緊急の山岳指導などを実施。専門家は事前の情報収集や十分なトレーニングを積むよう訴える。

 大月署とJR東日本、富士山麓電気鉄道は、「無事カエルコール」と題して駅構内や電車内で注意を呼びかける放送を始めた。県警も今月、JR中央線下りの電車内で登山者を対象に安全な登山を呼びかける山岳指導を初めて実施。担当者は「装備や事前計画をチェックし、登山計画書の家族への共有と提出を徹底してほしい」と呼びかける。

(2025年8月25日付 山梨日日新聞掲載)

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