2025.9.11

富士山噴火備え防災訓練 避難所利用LINEで 富士吉田

市職員(右)からラインを活用した避難所受け付けの説明を受ける住民=富士吉田市緑ケ丘2丁目

 富士吉田市は7日、富士山の噴火に伴う溶岩流と大規模地震の発生を想定した総合防災訓練を行った。住民らは、溶岩流が届かない避難所まで徒歩で移動した。今回、初めて通信アプリ「LINE(ライン)」の市公式アカウントを活用した避難所利用受け付けを訓練した。
 噴火の兆候があった富士山が噴火して溶岩が流出し、震度6弱の火山性地震が発生したとの想定で実施。同市緑ケ丘2丁目の下吉田二小の避難所では、到着した住民の受け付け作業と安否確認の円滑化につなげようとラインを活用した利用受け付けを試行した。
 住民は、市職員から説明を受けながら市公式アカウントに氏名や住所、生年月日などの情報を入力。住民のスマートフォンに表示されたQRコードを、市職員がタブレット端末で読み込んで受け付けた。
 市立看護専門学校の生徒による防災講話もあった。
 徒歩の避難は、午前9時15分ごろ開始。住民は溶岩流が到達しない10カ所の避難所へ、それぞれ向かった。
 ふじさんホールでは、京都大防災研究所の矢守克也副所長らを招いた防災シンポジウムを開催。矢守副所長と県富士山科学研究所の藤井敏嗣所長、堀内茂富士吉田市長らが「富士山噴火 いつ逃げる?」をテーマに意見交換した。

(2025年9月8日付 山梨日日新聞掲載)

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