2025.10.10

「小立弁」題材にかるた 富士河口湖・民生委員 高齢者の交流契機に

小立弁かるたを楽しむ参加者=富士河口湖・小立福祉センター

 富士河口湖町の小立地区民生委員は、地域の高齢者が外に出る機会をつくろうと、小立地区の方言「小立弁」を題材にしたかるたを制作した。日常で会話している風景や郷土料理、歴史などを紹介する内容で、かるたをしながら方言に触れることができる。サロンなどの集会で活用しており、メンバーは「コロナ禍以降、家にこもっているお年寄りが外に出て仲間を増やし、健康づくりができるようにしたい」と話している。

 小立地区民生委員は男性4人、女性8人の計12人で構成。古屋さんは11月末に現在のメンバーの任期が終了することから、「高齢者がかるたで昔をなつかしんだり、家に帰った時に話の種になったりする」として今年4月にかるたを制作した。
 かるたは絵札と読み札ともに130枚ずつ用意。読み札は小立地区の方言に詳しい地域住民から助言を受けながら、使い方や話し方など、正確性に注意しながら作成した。「ぬくとくってこてーられねぇなぁ(温かくって最高だわぁ)」などの言葉を収めている。内容は昔の風習や食べ物、面白い表現、歴史などさまざまなジャンルがそろっている。
 8月1日には、小立社会福祉協議会が同町の小立福祉センターで開いたサロンで、小立地区民生委員がかるたを初披露した。小立地区に住む高齢者ら約70人が5グループに分かれ、参加者に見やすいよう拡大したかるたを掲げながら、札を読んだ。本来のかるたは獲得した枚数を競うが、今回はかるたに登場した方言のエピソードを語った人に100点のプレートを渡す得点制で行った。
 次回のサロンは11月14日、同センターで行われる。

(2025年10月7日付 山梨日日新聞掲載)

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