2025.10.21
富士山5合目で何したい?再整備へ来訪者の声収集 県が開始

5合目でしたいことなどを書いたシールをタペストリーに貼る来訪者=富士山5合目
県は17日、富士山5合目で、来訪者を対象に5合目でやりたいことなどを尋ねる意識調査を始めた。5合目再整備に向けた議論に生かすため、来訪者の生の声を集めようと初めて実施した。県によると、調査結果を踏まえて年明けにも関係機関との協議を進める予定。
調査では、県職員や委託業者らが、富士山の世界文化遺産登録時に「信仰の対象」という観点から、国際記念物遺跡会議(イコモス)に「5合目施設のデザインの改善が必要」と指摘されたことを回答者に説明。その上で、5合目で求める体験や機能について、富士山を模した三角形のシールに一言で書いてもらった。
シールは横3・1メートル、縦1・8メートルのタペストリーに貼っていき、来訪者の望むことが一目で確認できるようにしている。
調査は19日までの3日間実施。県富士山観光振興グループによると、明確な目標数は定めておらず、「集められるだけ集めたい」(担当者)。調査結果を基に、年明けにも5合目売店や関係機関でつくる「県富士山世界文化遺産保存活用推進協議会『4合目・5合目部会』」で、再整備の方向性について検討する方針。
(2025年10月18日付 山梨日日新聞掲載)
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