2026.2.07 お知らせ /

観光公害 桜まつり見送り 富士吉田・新倉山

 来場客の急増でオーバーツーリズム(観光公害)となり住民生活に影響が出ているとして、富士吉田市は3日、毎年春に新倉山浅間公園で開かれてきた桜まつりについて、今季の開催を見送ると発表した。公園は五重塔と富士山の眺望が楽しめる人気スポットで、昨年の開催期間中には21万人が訪れたが、住民が周辺の交通渋滞やたばこのポイ捨てなどに関する苦情を市に寄せていた。市は「住民生活が脅かされる状態が続いている。観光客の過度な集中を防ぎ、住民の負担軽減につなげたい」としている。

 桜まつりは2016年に始まった。桜の開花時期に観光客が多く訪れていたことから、安全対策と誘客につなげようと企画。飲食物や地場産品の販売ブースが並んだり、観光パンフレットを配布したりした年もあった。
 近年は交流サイト(SNS)を通じた発信や円安の影響で、インバウンド(訪日客)を中心に観光客が殺到。桜のシーズンの展望デッキは数時間待ちの行列になっている。市富士山課によると、昨年の桜まつり期間中(4月1~18日)には約21万人、1日平均約1万2千人が訪れた。まつりが始まった16年と比べて1日の平均入り込み数は2倍に増加したという。
 市は「状況が改善されない限り、来春以降のイベント開催も難しい」と説明。周辺への警備員配置や臨時駐車場、仮設トイレの設置などの安全対策は継続するという。市はオーバーツーリズム対策として公園の有料化を検討している。

(2026年2月4日付 山梨日日新聞掲載)

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