2021.12.13

織物と芸術コラボ

富士吉田で作品展 魅力発見、活性化へ

明治から昭和期の郡内織物の生地が並ぶ会場=富士吉田市下吉田3丁目

明治から昭和期の郡内織物の生地が並ぶ会場=富士吉田市下吉田3丁目

 富士吉田市の伝統産業の織物と芸術を組み合わせた展示イベント「フジテキスタイルウイーク2021」が10日、中心市街地などで始まった。住民有志でつくる実行委員会が初めて企画。本町通り周辺の空き店舗を活用し、織物業者と国内外で活躍するアーティスト10人による作品展を開いている。織物産業の魅力発見と地域活性化につなげる。

 市内でアーティストが滞在できるゲストハウスの運営などを手掛ける八木毅さん(42)が発起人となり、住民有志でつくる実行委が企画。新型コロナウイルスなどによる受注減少に苦しむ織物産業の再生と地域活性化を図ろうと、地元織物業者や国内アーティストに協力を呼び掛けた。

 本町通り周辺では美術評論家の南條史生さんがディレクターを務め、6カ所の空き店舗を会場に「アート展」を開催。来年1月9日まで、布で作品を手掛けるアーティストの作品を展示する。

 このうち、旧スルガ銀行屋上では、奈良県の美術家・西尾美也さんが、縦横10メートルほどの郡内織物の生地で制作した作品「裏地/裏富士」を展示。複数箇所に穴が空いており、頭を入れて生地表面や富士山を背景にした街並みの景色を楽しむことができる体験型の作品になっている。

(2021年12月11日付 山梨日日新聞掲載)

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