2022.10.28

登山者救助で感謝状

富士吉田市 都内看護師らに

 8月に富士山吉田口登山道6合目で倒れた登山者の男性(49)を救助したとして、富士吉田市は、東京都豊島区の看護師黒永ゆみさん(28)と、富士山安全指導センターの運営を委託されている一般社団法人マウントフジトレイルクラブに感謝状を贈った。

 市によると、8月6日午後8時半ごろ、富士山6合目の安全指導センター横の仮設トイレで登山者の男性が倒れ、意識を失った。同法人の福田洋也さん(60)と西村祥和さん(34)が駆け付け、AED(自動体外式除細動器)を用意。仲間4人で登山中だった黒永さんが心臓マッサージをするなどし、男性は意識を取り戻し、一命を取り留めた。

 今月19日は、救助に当たった3人と同法人の太田安彦代表理事が市役所に訪れ、堀内茂市長から感謝状と記念品を受け取った。法人によると、年間数件、同様の事案があり、救助が間に合わずに死亡するケースが多いという。

 黒永さんは「1人では助けることができなかった。迅速な対応のおかげ。医療者としてこの日を忘れずにいたい」と話した。福田さんは「黒永さんの『看護師です』の言葉に本当に救われた。助けることができてよかった」と語った。

(2022年10月26日付 山梨日日新聞掲載)

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