2025.8.20
佐渡裕さん河口湖“凱旋”9年ぶり音楽祭でタクト

シエナ・ウインド・オーケストラの演奏会で指揮をする佐渡裕さん=富士河口湖・河口湖ステラシアター
富士河口湖・河口湖ステラシアターなどで開催中の「富士山河口湖音楽祭」で16日、世界的指揮者佐渡裕さんがタクトを振る「シエナ・ウインド・オーケストラ」のコンサートが開かれた。佐渡さんが同音楽祭に出演するのは監修を務めていた2016年以来9年ぶりで、河口湖ステラシアターが30周年の節目を迎えたタイミングでの“凱旋”。佐渡さんが「ただいまでーす!」と呼びかけると、会場からは大きな拍手が起こった。
佐渡さんは02年に開かれた第1回から同音楽祭の監修を務めていたが、15年にオーストリアのトーンキュンストラー管弦楽団音楽監督に就任。16年を最後に音楽祭から離れていた。河口湖ステラシアターでの指揮は21年9月に開かれたシエナ・ウインド・オーケストラの公演以来。
コンサートでは「キャンディード序曲」や「アルメニアン・ダンス」などで観客を魅了したほか、県中学生特別バンドとシエナが「アフリカン・シンフォニー」で“共演”。また、作曲家の宮川彬良さんが登場して佐渡さんと軽快なトークを展開し、宮川さんが、父で作曲家の宮川泰さん作曲の組曲「宇宙戦艦ヤマト」を指揮する場面もあった。
最後は楽器を手にした観客が舞台に上がって「星条旗よ永遠なれ」を演奏し、会場は一体感に包まれた。
佐渡さんは今後、19日の「スーパーキッズ・オーケストラ」コンサート、24日の「富士山の麓で真夏の第九演奏会」でタクトを振る。
(2025年8月17日付 山梨日日新聞掲載)
広告