2025.7.27

霊峰舞台3744人駆ける 第78回富士登山競走 25日号砲

山頂を目指し懸命に登るランナー=富士山・本8合目付近(2024年)

富士登山競走のスタートを切るランナーたち(2024年)

 第78回富士登山競走(富士吉田市主催、山梨日日新聞社、山梨放送、富士吉田スポーツ協会など共催)が25日、富士吉田市役所をスタート地点に開催される。46都道府県、海外12カ国から3744人がエントリーした。今年も世界文化遺産・富士山を舞台に、日本最高峰の山岳レースが開かれる。

 大会は1948年に始まった。当初は富士急行線富士吉田駅(現富士山駅)から山頂を目指すコースだけだったが、67年にスタート地点を市役所前に変更した。77年、第30回大会を記念して5合目コースを新設。85年に女子の部を設けた。
 3千メートルの標高差を駆け上がる過酷な山頂コース(21キロ)は、安全を確保するため、エントリーには条件がある。2022年の第75回大会から前回の第77回大会までに、5合目関門(5合目コースのゴール)を2時間20分以内に通過すると、エントリー資格を得る。また、昨年9月に初開催された富士山クライムランに参加し、2時間以内でゴールすることでも資格を得る。初参加や、条件をクリアできないランナーは5合目コース(15キロ)の挑戦となる。
 山頂コースは勾配が続き、アスファルト、土、岩場と路面も多様。特に6合目からは勾配がきつくなり、過酷を極める。6合目以上でのヘルメット着用が義務付けられていて、6合目の山小屋「里見平★星観荘」前でヘルメットを受け取り、ゴールまで着用する。
 スタートは山頂コースが午前7時、5合目コースが同8時半。各コースには制限時間を設けた関門があり、山頂コースは5合目(佐藤小屋付近)に同9時15分、8合目(富士山ホテル付近)に同11時、山頂は同11時半までに到着しなければリタイアとなる。5合目コースは1合目下の馬返しを同10時半、5合目ゴールを正午までに通過しなければならない。
 歴代最高タイムは山頂コースの男子が2時間27分41秒(第64回)、女子が2時間51分36秒(第39回)、5合目コースの男子が1時間17分5秒(第69回)、女子が1時間32分12秒(第58回)。
 今大会は、山頂コースに男子1797人、女子97人の計1894人、5合目コースには男子1663人、女子187人の計1850人がエントリー。エントリー選手の中で最高齢は山頂コースが71歳、5合目コースが80歳。
 開会式は市役所でそれぞれスタートの20分前に行う。表彰式は富士北麓公園陸上競技場で午後2時から行う。昨年まで実施していた前日受け付けは行わない。

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