2025.9.09

日常の悩み、話せる場に 富士吉田 在住外国人と市民交流会

富士吉田の好きな点や不便な点について日本語で話し合う参加者ら=富士吉田・下吉田コミュニティセンター

 富士吉田市や市民らでつくる市国際親善委員会は、市下吉田コミュニティセンターで、市内在住の外国人らを対象にした市民との交流会を開いている。市内の外国人は近年増え続けていることから、日本語学習の機会だけでなく、日常生活の困りごとの解消にもつなげたい狙い。委員会は「共生社会実現に向けた一歩になればいい」としている。

 委員会事務局を担う市市民協働推進課によると、市内に住む外国人は、8月1日時点で993人。新型コロナウイルスの5類移行後に急増しており、コロナ禍前の2005年の807人を超え、過去最多となっている。
 こうした現状を踏まえ、日本語学習の実践と、同じ市民という立場で触れ合う機会の双方を創出しようと交流会を計画した。外国人住民との共生社会を目指した取り組みとして位置付け、7~10月まで毎月1回実施している。
 2回目の開催となった8月17日は、市内在住や市内の企業に勤める外国人と日本人住民ら22人が参加。市の好きな点や不便な点を発表し合った。好きな点では、新倉山浅間公園からの風景や、ハス池として親しまれる明見湖公園といった観光スポットが挙がった。不便な点では、「夜間に営業している店が少ない」「運動できる場所がもう少し増えてほしい」といった意見があった。
 日々の生活で差別的な言葉に触れた経験を語る人も。参加者の1人は、「私たちは税金も払っている。勝手に来て迷惑をかけたいわけでもない。みんな『隣人』だと思っていて、一緒に地域で生活したい」と思いを吐露した。

(2025年9月6日付 山梨日日新聞掲載)

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