2023.3.05

協力金、電子決済も

富士山トイレ、今夏導入

環境省から公衆トイレへの電子決済導入の報告があった会議=富士吉田合同庁舎

環境省から公衆トイレへの電子決済導入の報告があった会議=富士吉田合同庁舎

 環境省は2日、富士山吉田口下山道7合目公衆トイレで集める協力金(チップ)について、今夏から電子決済スマートフォン決済アプリ「ペイペイ」を導入する方針を示した。現金で集める方法も継続する。利便性や協力率の向上とともに、回収の負担軽減を図る。

 2日に富士吉田市内で開かれた国や山梨、静岡両県の関係者でつくる富士山の適正利用推進協議会の会議で、環境省の担当者が報告した。

 富士山下山道7合目公衆トイレは、環境省が設置し、富士吉田市など地元自治体でつくる協議会が管理している。現在は、箱を設けてチップとして現金200円を集め、トイレの維持管理費に活用。ただ、利用者が小銭を用意する必要があり、集めた協力金を回収する際の負担も課題だった。

 「ペイペイ」での支払いは公衆トイレでQRコードを読み取って支払う方式で、協力率の向上を図る。出席者からは外国人登山者対応として、外国人がよく利用するアプリの導入の提案もあった。

 このほか、会議では、今夏は昨夏よりも登山者数の増加が見込まれ、新型コロナウイルス禍による体力低下などから疲労を原因とする遭難がさらに増える可能性があるとして、啓発活動を強化していくことなどを確認した。

(2023年3月3日付 山梨日日新聞掲載)

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