2023.4.07
富士登山道の変遷紹介
富士吉田で企画展 案内図40点展示
富士吉田市のふじさんミュージアムで、企画展「富士山登山案内図の世界」が開かれている。富士山の世界文化遺産登録10年を記念して開催する今年初の企画展で、山梨、静岡の両登山口から山頂までの案内図を40点展示。江戸時代から近現代までの登山道の移り変わりや特徴を知ることができる。
富士山の登山案内図は、江戸時代中期、富士山を信仰する富士講による登山が増えるにつれて作られるようになった。登山口に至るまでの道筋や登山道沿いにある神社、名所などが記されている。
江戸時代には木版画だったが、明治時代には銅版画へと変わり、地名などがより詳細に分かるようになった。明治に入ると、鉄道が開通。登山案内図にも路線図が掲載され、現在の観光案内図の形へと変わっていった。
企画展では山梨県側の富士吉田市の「吉田口」、富士河口湖町の「川口」、静岡県側の「須走口」「須山口」「大宮・村山口」「御殿場口」の各登山口の案内図計約40点を展示。富士山信仰の世界を紹介する。
同ミュージアムの篠原武学芸員は「富士山の登山道は世界文化遺産の構成資産。変わったもの、変わらないもの、それぞれの登山口の歴史や特徴を感じ取ってもらいたい」と話している。
企画展は5月29日まで。毎週火曜日休館。午前9時半~午後5時(最終入館午後4時半まで)。一般400円、小中高生は200円。市民は無料。問い合わせはふじさんミュージアム、電話0555(24)2411。
(2023年4月5日付 山梨日日新聞掲載)
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