2021.9.07

霊峰 水の恵み高校生が伝える

富士吉田・NPO企画 高校生が取材、冊子に

 富士北稜高や富士学苑高の生徒21人が、富士山がもたらす水の恵みと富士吉田市内の産業や生活との関わりを紹介する冊子の制作に取り組んでいる。市内の小中学校に配布する計画で、市内で水を扱う飲料水や織物業者を訪ねるなどして取材を進めている。来年2月までの完成を目指している。

 市内で教育支援などを手掛けるNPO「かえる舎」が企画。参加する生徒を募り、8月上旬から計画をスタートした。12月をめどに水と関わる「仕事」や「歴史」「生活」などをテーマにまとめる予定。来年1月に制作し、2月に配布開始を想定している。

 生徒は8月上旬、2~4人の6グループに分かれ、炭酸水を作る「友桝飲料」、飲料水の「富士山の銘水」、織物製品の製造で水を扱う「山梨県織物整理」「向原染色」、食品製造「鳴川」の市内計5事業者を訪問した。

 鳴川には生徒3人が訪れ、富士山の地下水を使い調味料や加工食品を手掛ける工程を見学。富士山の地下水を使うことがブランド力のアップになっていることについて説明を受けた。従業員から「OEM(相手先ブランドによる生産)商品を製造するため社名が表に出る機会は少ないが、誇りを持って製造している」など仕事に対する思いも聞いた。

 生徒たちは今後も水との関わりの歴史や生活などについての取材を進め、冊子の構成を決めていく。

(2021年9月5日付 山梨日日新聞掲載)

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